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ROEとPERを同時評価する視点

公開日 2026-03-29 / 更新日 2026-04-18

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単独指標では見えない「収益性と市場評価のギャップ」

企業の収益性を示すROE(自己資本利益率)と、株価の割高・割安を示すPER(株価収益率)は、ファンダメンタル分析の基本指標です。しかし単独で使うと判断を誤りやすく、組み合わせて読むことで初めて実践的な視点が得られます。両指標の意味と、同時評価する方法を整理します。

ROEとPERそれぞれの意味

ROEは「自己資本に対してどれだけの利益を上げたか」を示します。計算式は「当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」で、一般に10%以上が優良の目安とされます。ROEが高い企業は、少ない自己資本で効率よく利益を生む能力があると解釈できます。

PERは「現在の株価が1株あたり利益の何倍まで買われているか」を示します。計算式は「株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS)」で、同業他社や市場平均と比較して使います。PERが低いほど、利益に対して株価が相対的に低い水準にあると読めます。

2指標を同時に見るポイントは「高ROE × 低PER」の組み合わせです。収益性が高いにもかかわらず市場からの評価がまだ低い企業は、今後の見直しの可能性を検討する材料になります。逆に「低ROE × 高PER」は期待先行の状態で、業績の裏付けを慎重に確認する必要があります。

ROEの歪みをDuPont分析で見抜く

ROEの数値には注意が必要な場合があります。自社株買いや多額の借入によって自己資本が小さくなれば、利益が変わらなくてもROEは上昇します。ROEを見る際は、DuPont分析(純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)で「何が要因か」を分解して確認すると、数値の歪みを見抜く手がかりになります。

指標は「問いを立てる道具」として使う

ROEとPERは両輪で読むことで、収益性と市場評価のバランスを同時に把握できます。指標は「単体で完結する答え」ではなく「問いを立てるための道具」として活用してください。複数の指標を組み合わせて読む習慣が、ファンダメンタル分析の理解を深めます。隣接するテーマはテーマ一覧でも確認できます。

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